始める前に知っていれば安心

不動産売却とは?知っておきたい基礎知識【完全版】

不動産売却を何も知らないまま始めるのはリスクあり。安値で買い叩かれたり、予想以上に期間がかかったりする可能性大です。スムーズに適正価格で不動産を売却するために知っておくべき基礎知識についてご紹介します。

監修者情報

税理士 藤井 幹久 (ふじい みきひさ)

マルイシ税理士法人 代表社員税理士

専門分野: 不動産税務、相続・事業承継対策、税務顧問、セミナー講師等

不動産をお持ちの方(個人及び会社)の、税理士業務と相続・事業承継対策を専門としています。これまでに10,000件を超える不動産と相続に関する税務相談を行ってまいりました。

目次

不動産売却とは?


はじめに、不動産売却にはどんなパターンや目的があるのかを整理しましょう。

不動産売却のパターン

不動産売却には次の4つのパターンがあります。

  • 個人が個人に売却
  • 個人が法人に売却
  • 法人が個人に売却
  • 法人が法人に売却

どのパターンでも基本的に売却までの流れと成功ポイントは共通です。本稿が役立つはずです。

不動産売却をする目的

個人や法人が不動産を売却する目的はさまざまです。
たとえば国土交通省の「土地保有移動調査結果」では、不動産売却の目的(売主が個人の場合)として次の項目を挙げています。

  • 住み替え用住宅の建設資金または購入資金を得るため
  • 他の土地と買い換えるため
  • 生活費に充てるため
  • 借入金の返済に充てるため
  • 公共用地となるため
  • 買主または仲介人に強く希望されたため
  • 投資のため保有していた土地の売却
  • 相続税の支払いのため

 など

ちなみに、個人が不動産を売却する理由の上位3位まではこちらになります。

  • 生活費に充てるため:22.9%
  • 買主などの希望:21.4%
  • 建設資金または購入資金:10.1%

不動産を売却する理由の1位は、生活費に充てるためです。

こういった人は「不動産をスピーディに売却したい」と考えるケースが多いでしょう。ただ焦りすぎると、相場よりも安い価格で不動産を手放すリスクも出てくるので注意したいところです。

ご参考までに「相続税の支払いのため」という理由で不動産を売却する割合も約3%あります。このなかには事前に相続税対策をしていれば「不動産を手放さなくてもよかった」というケースも数多く含まれているはずです。

不動産の売却を成功させるポイントは?

不動産売却をスピーディかつ適正価格で売却するための成功ポイントは次の3つです。

  1. 信頼できる1社の不動産会社に依頼する
  2. 状況に合わせた売出し価格を設定する
  3. 最低限の清掃や片付けをしておく

それぞれのポイントをくわしく見ていきましょう。

ポイント1.信頼できる1社の不動産会社に依頼する

不動産会社に売却を依頼するときには、複数の業者に依頼する「一般媒介契約」と1社に依頼する「専任または専属専任媒介契約」があります。

一見すると、複数の不動産会社に依頼をしたほうが売却できる確率が上がりそうに感じられます。しかし実際には、1社に依頼する「専任または専属専任媒介契約」のほうがスムーズに売却できたというケースも多いです。

なぜなら、一般媒介契約だと営業に力を入れて、ようやく購入希望者を見つけても他社に成約を持っていかれるリスクがあるからです。そのため、「一般媒介契約だと営業に力を入れづらい」という不動産会社もあります。

※もちろん、上記を理解した上で一般媒介契約を選択する人もいらっしゃるでしょう。それを否定するものではありません。

成功ポイント2:状況に合わせた売出し価格を設定する

売出し価格は、下記の内容を踏まえて設定する必要があります。

  • 不動産マーケットの動向
  • 物件の人気度
  • 売主の状況(生活費に早く充てたい)

など
これらに加えて、「相場に近い売出し価格に設定する」ことも欠かせません。人気エリアの物件であれば、相場で市場に出せば短期間で売却できる確率が高いです。

ただし、あえて「売出し価格を相場よりもやや安く設定する」という考え方もあります。短期間で売却したいケースではこのような選択もあるでしょう。

逆に、値引きが入ることを想定して「売出し価格をやや高めに設定する」という考え方もあります。思惑通りにことが進めばよいのですが、割高と判断されて購入希望者からの反響が少なくなるリスクもあります。

ポイント3:最低限の清掃や片付けをしておく

購入希望者が内見をしたときに不快に感じないよう、最低限の清掃や片付けをしておくことも大切です。たとえばリビングが雑然としている場合は、不要なものを処分するなどしてすっきりした空間になるよう心がけましょう。

また台所・浴室・洗面所などの水回りは、ひどい汚れやカビなどが目に付かないよう常識的な清掃はしておくべきでしょう。

不動産売却の基礎知識

不動産売却を行う上で知っておいた方がよい知識について解説していきます。

  • 不動産売却の流れ
  • 不動産売却の相場
  • 不動産売却の査定
  • 不動産売却の費用・税金
  • 不動産売却の相談先

不動産売却の流れ

不動産売却を成功させるには、全体の流れを把握しておくことが大事です。それによって「今やるべきこと」「次にやるべきこと」が明確になり効率的に進みやすくなります。

  1. 不動産会社の選定
  2. 不動産査定
  3. 不動産会社と媒介契約
  4. 買い手探し・交渉
  5. 売買契約の締結
  6. 物件引き渡し

不動産売却の相場

不動産売買サイトで類似物件を探したり、不動産会社の査定を受けたりといった方法で判断することが可能です。算出方法や、査定する不動産会社によって提示額が異なることが多いので、あらかじめ知識を得ておくことをおすすめしております。

不動産売却の査定

不動産売却価格を算出するには、いくつか方法があります。
不動産の種類や査定会社によって算出方法が異なるので、複数社に依頼することが重要とされています。

査定の流れや事前準備、評価項目を知っておくことでよりよい不動産売却が実現できるでしょう。

不動産売却の相談先

不動産売却を行う上でどこに相談すればよいかわからないことが多いですよね。そんな時に役立つ早見表を作成してみました。

相談先 売却 査定 相続 登記
不動産会社
一括査定サイト
税理士
(不動産税理士)
〇(◎) ✕(〇) ✕(〇)
弁護士
司法書士
不動産鑑定士

不動産の売却で「差益(譲渡益)が出るとき」は税理士に相談


不動産の売却は税金と深く関わってきます。不動産分野に特化した税理士として、この点について補足したいと思います。

不動産を売却したときには、物件価格が購入時よりも下がる「差損(譲渡損)」が出る場合と、物件価格が購入時よりも上がる「差益(譲渡益)」が出る場合があります。このうち、不動産の売却で所得税が発生するのは「差益が出たとき」です。所得税は所有した期間によって、5年以下なら約40%、5年超なら約20%という税率の違いがあります。

加えて、不動産の売却は税制の特例・優遇とも関わります。これは譲渡益が出た場合(3,000万円特別控除の特例など)も譲渡損が出た場合(譲渡損失の損益通算など)も発生します。

とくに譲渡益が出る場合は、納税に不備があるとその後の住替えや生活に支障を来しかねません。額が多いときは不動産に強い税理士に事前相談するのが安心です。

まとめ

不動産の売却では、「不動産会社に早く相談しなければ」「物件情報を早く発信しなければ」と焦ってしまうこともよくあります。その結果、安い価格で買い叩かれたり、逆に時間がかかってしまったりします。

さきほど挙げた3つの成功ポイントのなかでも、とくに大事なのは「信頼できる1社の不動産会社に依頼する」ことです。ただ勘違いしたくないのは、「信頼できる不動産会社=査定を高く出す業者」ではありません。売主が適切な判断をできるよう、丁寧にアドバイスしてくれたり情報提供してくれたりする不動産会社が信頼できる業者なのです。

本メディアを監修する「マルイシ税理士法人」では、不動産売却についてもサポートしています。無料相談が可能ですので、お気軽にお問い合わせください。

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