不動産に強い税理士が徹底解説

不動産賃貸経営の法人化とは?メリット・デメリットを不動産税理士が解説

不動産賃貸業を行う上で法人化するメリットとデメリットについて不動産と相続專門の税理士が詳しく解説していきます。 個人と法人とで異なる税金や相続税対策まで理解できるような内容となっておりますので最後までご覧ください。

監修者情報

税理士 藤井 幹久 (ふじい みきひさ)

マルイシ税理士法人 代表社員税理士

専門分野: 不動産税務、相続・事業承継対策、税務顧問、セミナー講師等

不動産をお持ちの方(個人及び会社)の、税理士業務と相続・事業承継対策を専門としています。これまでに10,000件を超える不動産と相続に関する税務相談を行ってまいりました。

【不動産税理士監修】0からわかる不動産経営の法人化

不動産賃貸経営における法人化とは?

個人の不動産賃貸業から発生する家賃収入は、不動産所得に該当し、原則として確定申告をする必要があります。家賃収入が多くなると、毎年の税金(所得税等)と将来の税金(相続税)が高くなってしまうという問題点があります。 その対策として、法人で不動産賃貸業を行うこと(法人化)により、毎年の税金や将来の税金を大きく節税することができる場合があります。

本記事のポイント不動産経営を法人化する目安のラインやそもそもメリットはあるのか?など不動産オーナーが知っておくべき重要事項について不動産税理士が解説いたします。

まずは、ご自身でどこから知っておくべきか下記の一覧で判断してみるとわかりやすいです。

今すぐに不動産経営のメリットや目安が見たいという方は、読み飛ばしてしまって問題ないので、「不動産賃貸経営の法人化の目安」の項目にお進みください。

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不動産税理士による無料相談

不動産経営の法人化が可能かどうかは、初回の面談相談でだいたい判断できます。
詳細な検証も不動法人化シミュレーションで可能です。

不動産賃貸経営・不動産投資の法人化の目安

不動産経営の法人化を行う前に、個人と法人で税金計算の仕組みがどのように異なるかを抑えておく必要があります。

  • 個人で不動産賃貸業を行った場合、確定申告を通じて主に所得税が課税
  • 法人で不動産賃貸業を行った場合、決算申告を通じて主に法人税が課税

所得税の計算方法

個人で不動産賃貸業を営む場合には、所得税が課税されます。
所得税の計算方法は、次のとおりです。

所得と所得控除

所得とは、1年間の給与や家賃などの収入の合計から経費を引いた「1年間の利益(儲け)」を言います。

所得控除とは、医療費控除や扶養控除など、個人の事情により税負担を軽くするものです。

所得税の税率

税率は、超過累進税率と言い、所得が大きくなるにつれて、段階的に税金が高くなるように設計されています(課税所得に応じて5%~45%)。

所得税の計算のポイントは、給与や家賃などの「所得を合計する」ことと、超過累進税率により、「所得が多くなると税率も高くなり、税金が多くなる」ことです。

その他の税金

また、個人には所得税のほかに住民税も課税されますが、住民税の税率は一律10%となります。また、一定の規模を超えた個人の不動産オーナーには、事業税も課税されます。

法人税の計算方法

法人で不動産賃貸業を営む場合には、法人税が課税されます。
法人税の計算方法は、次のとおりです。


中小法人等(※)の場合の税率は、比例税率となり、課税所得800万円以下の部分は15%、800万円超の部分は23.2%となっています(令和2年12月1日現在)。

法人税の計算のポイントは、所得税のように税率が何段階もあるわけではなく、「所得に応じて2段階の税率が適用される」ことです。

※中小法人等とは、原則として期末資本金が1億円以下である法人をいいます。
なお、法人には法人税のほかに住民税や事業税も課税されます。

個人と法人の税率の比較

個人の所得に対して適用される税率と、法人の所得に対して適用される税率とを比較すると、下記のとおりとなります。所得が低い段階では個人の税率の方が低くなり、所得が高い段階では法人の税率の方が低くなります。

不動産賃貸経営の法人化を検討すべきケース

今後不動産賃貸業を行うにあたり、以下のような人は法人化を検討した方がいいでしょう。

家賃収入が多い又は今後賃貸規模を拡大する予定がある

すでに個人で1棟マンションや複数のアパートを所有しているなど、不動産賃貸業を大きな規模に行っている場合には、家賃収入も多額であるため、超過累進税率により高い税率で所得税が課税されて毎年の税金の負担が重くなる傾向にあります。

また、現在はそこまで規模は大きくなくても、今後不動産投資を拡大していく予定がある場合には、個人で不動産賃貸業を行うと将来的に税率が高くなる可能性があります。

これらの場合には法人化を検討して、少しでも早くから税負担を軽減できるようにしましょう。

給与所得など家賃収入以外の所得が多い

家賃収入以外に給与収入のあるサラリーマンオーナーも、法人化を検討しましょう。
サラリーマンオーナーは、給与所得と不動産所得が合算されて所得税が計算されるため、不動産所得には高い税率で所得税が課税されることになります。

仮に、給与所得700万円、不動産所得100万円として所得税・住民税を計算すると、超過累進税率により不動産所得に適用される税率が43%となります。

これに対し、仮に不動産所得100万円のみだった場合に適用される税率は15%となります。
※いずれも所得控除及び復興特別所得税は考慮しておりません。

このように、他に給与所得があり既に個人の所得が高い場合には、不動産事業を法人で行い、税負担を軽減する方法が考えられます。

マルイシ税理士法人の法人化シミュレーション

マルイシ税理士法人では、不動産と相続の専門家として法人化に関するアドバイスを行っています。
状況をお聞きしながら、具体的な数値シミュレーションを行います。今後の経営計画に基づいた診断が可能なので、ぜひ一度無料相談会にお越しいただければと思います。詳細については下記リンクからご確認ください。

不動産賃貸経営の法人化の3つの方式と選び方

それでは、実際に法人化をする場合には、どのような形態の法人を設立をしたらよいのでしょうか。
不動産オーナーが法人を設立する場合、以下の3つの方式となります。

法人化をする際の3つの方式

  • ⑴管理受託方式
  • ⑵サブリース方式
  • ⑶不動産所有方式

それぞれの方式の詳細は、以下の通りです。

⑴管理受託方式


管理業務(賃料の徴収・清掃等)を受託し、個人オーナーから物件管理料を受け取ります。管理料は賃料の4~6%程度が目安となります。

一般市場における管理料の相場を上回るような高額な管理料を支払った場合には、個人オーナーにおいて管理料の経費計上を税務署に否認されてしまうリスクがありますので、ご注意ください。

管理受託方式は最も簡単な方式ですが、約95%は個人オーナーの収入となるため、法人への所得移転の効果は小さいです。

⑵サブリース方式


個人オーナーから収益不動産を一括して借り受け、法人は実際のテナントに転貸する方式です。

転貸で得られる賃料と個人オーナーに支払う賃料(サブリース料)との差額が法人の所得となります。
法人に移転できる所得は、転貸賃料の10~15%程度が目安となります。

サブリース料を一般市場における相場よりも低く設定し、法人に多額の所得を移転した場合には、低額なサブリース料が税務署に否認されてしまうリスクがあります。この場合、法人に移転した所得が個人オーナーの所得とみなされてしまうため、ご注意ください。

サブリース方式は⑴の管理受託方式よりも多くの所得を移転できますが、空室や賃料下落等によって転貸借に逆ザヤが発生し、法人側が赤字になってしまう可能性もあります。

⑶不動産所有方式


建物のみ又は土地建物の両方を法人が所有し、株主にその法人を所有させる方式です。

建物(及び土地)が法人の所有になるため、基本的に賃料の100%を法人に移転することができる方式です。

不動産賃貸経営でおすすめの法人化方式

節税の観点から不動産所有方式がおすすめ

法人化の形態はこのように3つの方式がありますが、特に⑶の不動産所有方式がおすすめです。

他の2つの方式は、管理報酬やサブリース料との差額として、個人オーナーの家賃収入のうち一部しか法人に移転することができません。

これに対し、不動産所有方式は不動産そのものを法人に持たせてしまうわけですから、今まで個人に入ってしまっていた家賃収入をそのまま法人に100%移転できるため、節税の効果が最も高くなると考えられます。

不動産所有方式なら税務署からの指摘リスクも軽減

また、管理受託方式やサブリース方式では、法人におけるその管理や転貸の実態を税務署に指摘されることも少なくありません。しかし、不動産所有方式では法人が不動産そのものを所有している事実があるため、その実態を問題視されるリスクもかなり低いと考えられます。

不動産所有方式で法人化する際のポイント

不動産所有方式で法人化をする場合には、次の2つのパターンが想定されます。

  • ①当初から法人で不動産を取得する
  • ②個人で所有している不動産を法人に移転(売却)する

このうち、②のパターンでは、個人から法人へ建物のみを売却することが多いです。

家賃収入は建物から得られるため、建物のみを法人へ移転(売却)した方が、移転にかかるコストが少なくて済むなどのメリットがあるためです。

個人から法人へ移転する場合の不動産の売却価額

個人から法人へ建物を売却する際、税務上は売却価額を「時価」とする必要があります。

一般的には「簿価」又は「不動産鑑定士による鑑定評価額」を時価として、これらの価格で売却するケースが多いです。簿価で移転を行った場合、売却した個人では譲渡税がかかりません。

※簿価とは

簿価とは、その建物の取得価額から減価償却累計額を控除したものとなります。
なお、土地は個人、建物は法人が所有する方式の場合、借地権と底地権における贈与税等の問題が生じないようにするため、「土地の無償返還に関する届出書」の提出などが必要になります。

これらは判断や手続が非常に難しいため、不動産を専門とする税理士に事前に相談することをおすすめします。マルイシ税理士法人では、不動産賃貸経営の法人化シミュレーションを行っております。興味がある方は下記リンクからご確認ください。

【法人化シミュレーションをご検討の方はこちら】

不動産賃貸経営の法人化を行うメリット

法人化をする前に知っておかなければならないのが、法人化のメリットとデメリットです。
法人化によるメリットとしては、主に以下のような点が挙げられます。

毎年の所得税等の節税が可能

最大のメリットは、法人を通じた所得の分散により、毎年の所得税等の節税が行えることです。

所得分散

法人を設立してその役員に配偶者や子を就任させ、役員報酬を出すことで家族に所得を移すことができます。これにより、個人オーナーが1人で受けていた家賃(所得)を、法人を通じて家族に分散することができます。

所得税は所得が大きいほど段階的に税率が高くなるため、法人化により所得を分散すると、個人1人に適用されていた税率よりも適用する税率は低くなり、家族全体で支払う所得税等の負担を軽減することができます。

例)
  • 不動産所得1,000万円を個人オーナーが1人で受けた場合の税金
  • …(所得税・住民税)316万円

  • 不動産所得1,000万円を会社が受けとりオーナー500万円、妻300万円、子200万円ずつ受けた場合の3人の税金の合計
  • …(所得税・住民税)115万円

    所得1,000万円を家族3人で分散して受けたため、1人ずつの所得が小さくなり、各個人に適用される税率が下がったことで、家族全体で負担する税金が少なくなりました。

    将来の相続税の節税が可能

    上記の所得分散により、個人オーナー1人に集中していた所得が家族に分散されることになり、税金を支払った後の賃料収入は当然に家族に貯まっていくことになります。

    したがって、個人オーナー自身の賃料収入の蓄積(相続財産の増加)を抑制でき、将来の相続税の節税につながります。
    詳しくは下記の「不動産賃貸経営の法人化で行える相続対策」の段落で説明します。

    経費として認められる範囲が広い

    個人は、事業者としての立場と消費者として立場を有しておりますが、法人はすべての行為が事業にあたるため、これらを明確に区分して考える必要がありません。そのため、税務上も個人よりも法人の方が、経費の範囲を広く捉えております。

    その他のメリット

    その他にも、会社形態にすることで下記のメリットがあります。

    • 株式の贈与などによる事業承継が可能
    • 欠損金の繰越(個人は純損失の繰越控除が3年なのに対し、法人は原則として10年)
    • 役員の各人が給与所得控除を受けられる
    • 死亡退職金制度の活用が可能

    不動産賃貸経営の法人化を行うデメリット

    法人化によるデメリットはとしては、主に以下のような点が挙げられます。

    費用がかかる

    法人を設立する際には、設立登記のための費用がかかります。
    また、不動産所有方式で個人から法人に不動産を移転する場合には、不動産取得税や登録免許税、消費税(一定の場合に限ります)といった移転コストがかかります。

    赤字でも納税が必要

    法人の場合には、例え赤字であったとしても法人住民税均等割を支払わなければなりません。均等割は、自治体により異なりますが、原則として7万円となります。
    よく「法人が赤字でも最低7万円の納税が必要」と言われているのは、この法人住民税均等割のこととなります。

    社会保険への強制加入

    所得分散のために配偶者や子に役員報酬を出すのは上記のとおりですが、法人が役員報酬を出すと社会保険への加入が強制されます。
    法人の負担分と役員個人の負担分を併せて、社会保険料は役員報酬の3割弱となるため、負担はかなり大きくなります。

    個人の場合には、常時使用する従業員が5人未満の場合などは社会保険への加入義務はありません。

    高齢オーナーの法人化による相続税の増加

    高齢の不動産オーナーなどが相続開始の直前に法人化をすると、かえって将来の相続税の負担が増加することがあります。
    詳しくは下記の「不動産賃貸経営の法人化で行える相続対策」の段落で説明します。

    その他のデメリット

    その他にも、個人の確定申告に比べ、法人の決算申告の方が手間がかかることが多く、税理士への申告報酬も一般的に法人の方が高額となります。
    また、他に職業のある家族を役員にする場合には、勤務先の副業禁止規定に抵触しないかの確認が必要になります。

    不動産賃貸経営の法人化で行える相続対策

    個人オーナーの所得を抑制

    個人で不動産賃貸業を行う場合の問題として、家賃収入により個人の財産が増えるほど相続税の負担が大きくなるという点があります。
    例えば、毎年、税金と生活費を支払った後の家賃収入が500万円ずつ残るとすると、10年間で5,000万円、20年間では1億円の財産が増加することになります。相続時にはこの増加した財産にも相続税が課税されることになります。

    家賃収入から経費を引いた利益(儲け)が所得となり、その所得に所得税・住民税が課され、さらにその所得税・住民税を払った後の残りの所得に相続税が課されるのです。個人オーナー1人に所得が集中すると、将来の相続税も増加しやすくなるのです。

    所得の分散により相続税の負担を軽減

    法人化をして所得を分散すると、家賃収入は役員報酬を通じて配偶者や子といった家族に貯まるため、オーナー個人の相続財産の蓄積を抑制し、将来見込まれる相続税の負担を軽減することができます。
    法人化の目的である「個人オーナーの所得を家族に分散させること」は毎年の所得税等を節税できるだけでなく、将来の相続税対策ともなり得るのです。

    将来の相続人を株主にして相続財産の増加を抑制

    法人の設立の際に、配偶者や子など将来の相続人を株主にすることで、相続税対策ができます。

    個人オーナー(将来の被相続人)が法人の株式を所有すると、相続の際にこの株式も相続財産となります。法人で不動産賃貸業を長年営み、法人の財産が増加すると株価も上昇し、相続税の負担が増加してしまいます。

    そこで、将来の相続人を当初から株主にしておけば、法人の財産が増加しても既にこの株式は相続財産から外れているため、相続財産は増加することはありません。

    承継者が決まっていない場合はあとから贈与も

    相続人である子が複数いて承継者が決まっていなかったり、まだ子が幼かったりする場合には、当初は自分が株主となり、タイミングをみて株式を贈与していく手法もあります。

    ただし、法人化した場合のその法人の株式は、最終的に承継者である相続人の1人が100%を所有するのが望ましいです。株式は法人の意思決定権ともいえるためです。

    例えば、もし、株式を仲の良くない兄弟間で分散して所有してしまうと、法人が所有している不動産を処分する際に揉めてしまうなど、将来に渡って問題が発生してしまいます。

    子が2人いる場合には、不動産管理会社を2社設立してそれぞれの子にそれぞれ単独で株式を所有させるなど、遺産分割まで考慮した出口戦略を練る必要があります。

    建物の売却による貸付金の発生に注意

    不動産所有方式による法人化を目的として、個人で所有していた建物を法人に売却することがあります。

    この際に、法人がその建物の取得に充てるための融資を受けられれば良いのですが、そうでない場合には、一旦、個人から売買代金相当額を法人に貸し付けたことになります。そして、この貸付金は個人オーナーの相続の際には相続財産となってしまいます。

    法人は不動産の取得を時価で認識しますので、個人においては売却した建物の時価相当額(簿価や鑑定評価額など)が貸付金となり、相続税の課税対象となります。

    もし、法人化をせずに個人で建物を所有し続けていれば、相続税法上は「貸家」としての低額な評価額(原則として固定資産税評価額の70%)で済むはずが、思わぬ相続財産の増加を招いてしまう可能性があります。

    例えば、高齢な個人の不動産オーナーが、時価の高い建物を法人に売却して法人化をした場合、売却対価として高額な貸付金が発生し、これが解消されないまま相続を迎えてしまうと、かえって将来の相続税の負担が増加してしまうことになります。
    高齢な不動産オーナーの法人化には、事前の慎重な検討が必要になります。

    不動産賃貸経営の法人化にはタイミングが重要

    ここまで法人化について解説をしてきましたが、すべての不動産オーナーに法人化が有効な手段になるとは限りません。

    特に個人オーナーの年齢には最も注意が必要です。高齢の場合には相続までの時間的な余裕がなく、所得分散の恩恵も十分に受けられないどころか、逆に法人の設立コストや不動産の移転コスト、建物の売却による貸付金の発生により、マイナスの効果を招いてしまう可能性すらあります。

    したがって個人オーナーの状況次第では、あえて法人化をしないほうが有利になることもあります。法人化をするタイミングは非常に重要ですので、メリットばかりに気を取られて安易に法人化をしないように注意しましょう。

    不動産賃貸経営の法人化は税理士に相談

    法人化を進める上では、必ず事前に不動産に強い税理士に相談をして、法人化シミュレーションを行いましょう。

    法人化シミュレーションが必要な理由

    個人オーナーの年齢や毎年の所得、法人化した場合の社会保険料の負担、将来の相続税額、不動産の移転コストなど、様々な要因を総合的に勘案した上で、法人化すべきか否かを具体的な数値に基づいて判断する必要があります。

    法人化シミュレーション例

    例えば、下記は家賃収入が約4,500万円ある個人の不動産オーナー(33歳)が、建物を法人に売却して法人化した場合のシミュレーションの一部を抜粋したものです。
    法人化をした直後は、建物の移転コストや、建物の売却に伴う貸付金の発生による相続税の増加により、かえって税金の負担が増加しているのが分かります(971万円の負担増)。

    しかし、法人化により所得税及び相続税の節税効果を毎年受け続けるため、概ね3年で税金の負担増は解消され、4年目以降はトータルで得られる節税効果の方が大きくなります。10年でトータル3,148万円、20年でトータル7,347万円の節税効果があると予想できました。

    このように、不動産オーナーの年齢が若く、相続まで十分な時間をもって法人化ができると、数千万単位の大きな節税効果を受けられるケースもあります。

    マルイシ税理士法人では、不動産オーナーの方向けに法人化シミュレーションを行っております。初回の無料相談に来ていただければ、法人化すべきかどうかはわかるようになるかと思いますので、気になる方は「法人化シミュレーションについて」をご覧ください。

    まとめ

    個人の不動産オーナーの税金の悩みは、大きく分けて2つあります。

    1つ目は、「家賃収入にかかる毎年の税金の負担が重い」ことです。
    不動産事業を行っている限りは、所得税や住民税などの税金が毎年発生します。また、個人の所得税は超過累進税率であるため、所得が高ければ高いほど税率も上がり、高所得者ほど税負担が重くなります。

    2つ目は、「将来の相続税の不安」です。
    不動産収入が蓄積していけば当然相続財産は増加し続け、多額の相続税が課税される可能性があります。将来相続が発生した場合、その相続税を支払うことができなければ、相続人に不動産経営を承継することができず、先祖代々守ってきた不動産を売却することになるかもしれません。

    これらの悩みを解消する手段の一つとして「法人化」があります。
    ただし、法人化にもメリットがある反面、デメリットもあり、無計画に法人化を進めたことが逆効果になってしまうこともあります。法人化について書かれた本やブログなどを読んで、それをそのまま実行したとしても、それが自分にとって適切な手段になるとは限りません。

    自分にとって法人化することが適切なのか、どのように法人化をすべきかは、具体的な情報や数値をもとにして相談するしかありません。法人化の際には、事前に不動産に強い税理士に相談をしてから進めるようにしましょう。

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