少し踏み込んだ相続の知識

●【はじめてでもわかる!】相続財産に含まれる財産とその調査方法

はじめて相続を迎えた人のために「何が相続財産で何が相続財産でないのか」や「相続財産のなかでも相続税がかからないものは何なのか」また、「相続財産を調べるためにはどうすればよいのか」について、できるだけ専門用語を使わず可能な限り分かり易く解説してみたいと思います。

大切なご家族が亡くなった後で相続手続きを進めるためには、故人が残した財産を整理しなければなりません。残された人たちにとっては、故人が残してくれた財産は。家も土地も車もそして写真や遺品などもすべて等しく大切な相続財産です。

しかし相続税という観点から故人が残してくれたものを考えた場合、それらの財産は相続財産になるものとならないものに分けなければなりません。そして相続財産となるもののなかにも、相続税がかかるものとかからないものがあります。

このように、一括りに「相続財産」といっても、実はかなり複雑なのです。

相続財産とは

相続財産とは、相続によって相続人が引き継ぐことになった財産のことをいいます。しかしこの財産は、いわゆる形のあるものだけでなく、広い意味で被相続人(=亡くなった方)の権利もすべてが含まれています。

たとえば亡くなっていた方が誰かにお金を貸していた場合、そのお金を返してもらう権利も相続財産に含まれます。

負債も相続財産

また、相続財産には負債も含まれます。相続なのに負債も含まれるなんて日本語として少し変な気もしますが、形のある財産や形のない権利などの「プラスの財産」だけでなく、借入金などの「マイナスの財産」も両方合わせて相続財産といいます。

「みなし相続財産」について

ちなみに相続財産には「みなし相続財産」といわれるものもあります。これは、被相続人が亡くなった時には持っていないものの、被相続人が亡くなったことにより手に入るものをいいます。

具体的には、死亡保険金や死亡退職金などが「みなし相続財産」に含まれます。

相続財産に含まれる財産とは

それではここで、実際にどのようなものが相続財産に含まれるのかを具体的に見てみましょう。まずは「プラスの財産」からです。

相続財産に含まれる「プラスの財産」

相続財産に含まれる「プラスの財産」は、手に取り目で見ることができる「具体的な財産」と、目で見て触ることのできない「権利などの財産」に分けることができます。

「プラスの財産」のうち「具体的な財産」

「プラスの財産」のなかでも「具体的な財産」には、おもに以下のようなものがあります。

現金や預貯金・・・相続財産の代表格の一つです。現金は被相続人の財布や金庫の中にあるものを集めたもので、預貯金は被相続人名義の預金がこれにあたります。

ただし、妻など他人名義の口座であっても実質的には被相続人の預貯金である場合は、名義預金として被相続人の相続財産に含めなければなりません。

土地や建物などの不動産・・・被相続人名義の土地や建物は、もちろん被相続人の相続財産となります。

株券・・・現在では現物の株式を発行することはありませんので、よほど古いものでない限り、株券そのものが金庫の中から出てくることはありません。

取引していた証券会社に相談し、株主名簿から被相続人の名前が見つかった場合には、相続財産として株券を計上します。

自動車や家財、骨董品や美術品など・・・・これらの動産も、もちろん相続財産となります。

「プラスの財産」のうち「権利などの財産」

「プラスの財産」のなかでも「権利などの財産」には、おもに以下のようなものがあります。

貸付金や売掛金・・・被相続人が生前貸し付けたものや商売の売掛金などは、相続財産に含まれます。

ゴルフ会員権や著作権、慰謝料請求権や損害賠償請求権などの権利・・・これらの権利もすべて相続財産に含まれます。

借地権や借家権・・・借地権や借家権などの不動産上の権利も、相続財産に含まれます。

相続財産に含まれる「マイナスの財産」

相続財産には「マイナスの財産」も含まれます。「マイナスの財産」には以下のようなものが含まれます。

借金や買掛金、自動車ローンなど・・・被相続人名義の借金や生前の商売の買掛金、また被相続人が契約した自動車ローンなどは「マイナスの財産」として相続財産に含まれます。

所得税や住民税などの税金の未払い分・・・被相続人に支払い義務のある所得税や住民税などの租税も、「マイナスの財産」として相続財産に含まれます。

未払いの医療費や家賃など・・・被相続人が亡くなる前に利用していた医療機関の医療費や家賃の未払分も、「マイナスの財産」として相続財産に含まれます。

プラスの財産だけを相続することはできない

「相続財産にはマイナスの財産もある」というお話をすると、「それならプラスの財産だけを相続したい」と思われる方がいるかもしれませんが、残念ながらどちらか一方だけを相続することはできません。

プラスもマイナスもどちらも等しく相続財産なわけですから、相続するのならどちらも両方、相続しないのならばどちらも相続放棄することになります。

ただし相続には「限定承認」という相続方法もあります。これについてはまた別の機会にお話しします。

【次ページ】相続財産に含まれない財産について

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